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HOME 学べる内容 考古学・民俗学主専攻 先史学・考古学コース

先史学・考古学コース

考古学は発掘などで得られる物質文化資料に基づいて人間社会の営みと歴史を知ろうとする学問です。先史学は文明社会より前の社会を主な対象にする学問です。先史学・考古学は一つのコースとして教育活動を行っています。

先史学・考古学とは?


上:シリア調査の朝食
下:住居址を発掘する実習生たち

考古学=Archaeologyは、発掘などで得られる物質文化資料に基づいて人間社会の営みと歴史を知ろうとする学問です。それに対して先史学=Prehistoryは、生物学や環境科学なども動員して人間と自然環境との関わりにより重点を置いて人々の営みを復元しようとする傾向があります。先史学も考古学も、主に遺跡や遺物の研究を通じて人間社会にアプローチすることに変わりはありませんが、大まかに言って、文明社会を主な対象にするのが考古学、それ以前の社会を主な対象にするのが先史学という理解が現在では主流でしょうか。
先史学や考古学にとって、遺跡の踏査や発掘調査は研究資料を得るための最も重要な方法です。しかし遺跡は一度発掘してしまえば、発掘という研究機会を二度と再現することはできないという性格を持っています。本コースでは、厳密な作業と斬新な発想に基づいて、たった一度だけの発掘の機会を歴史の再構成に生かせるような研究を行える、そんな学生を育てたいと願っています。

教授[西アジア考古学]常木 晃

 

先史学概説はどんな授業?

先史学の基本的な方法について解説し、人類史への理解を深めます。
1.人類の起源と進化
2.古環境の復元
3.狩猟採集社会の食
4.人体から食生活を復元する

授業科目の一例

  • 先史学概説・考古学概説
  • 先史学方法論・考古学方法論
  • 物質文化研究法
  • 先史学特講・考古学特講
  • 先史学・考古学演習
  • 先史学実習・考古学実習

先輩たちの卒業論文

  • 茨城県域における中世方形竪穴建物の機能論
  • インダス式印章とインダス社会との相関関係
  • 黄河中流域における集落の変遷-初期銅器製作技術伝播の背景を探る-
  • 駿府城石垣普請の背景
  • 人骨からみた南西諸島の旧石器時代-港川人を中心に-
  • 銅鐸の鈕における文様の割付方法
  • 金属製鏃の変遷とその背景に関する研究
  • キジル石窟の成立と展開に関する研究-石窟構造、壁画技法、材料の視点から-
  • 「世界遺産」の「顕著な普遍的価値」に関する考察-登録を目指す平泉の文化遺産の事例から-
  • GISの考古学への利用について
  • 中世陶磁器から見る北方社会
  • 長崎における石材業の考古学的研究-石畳を中心として-
  • 戦争遺跡の調査・保存・活用-掩体壕の保存活動の事例から-
  • 日本古代における考古学から見た人口研究-常陸南部を中心として-

コース担当教員からのメッセージ

教員名研究テーマメッセージ
常木 晃 西アジア考古学フィールドこそが、考古学で資料を得るための唯一の場所です。フィールドからすべてが始まります。教室を出てフィールドにでよう。
三宅 裕 先史時代の生業・技術の研究大学での学びの楽しさは、自分で問題を見つけ、それを追求することにあると思います。創造する喜びを是非味わってみてください。
滝沢 誠 古墳時代研究考古学が扱う資料は、そのままでは何も物言わぬ寡黙な存在ですが、過去の人々が残した生の資料である点に大きな特徴があります。それらと対話する適切な方法を身につけたとき、悠久の過去と現在、そして未来を結ぶ世界がみえてくるに違いありません。
谷口 陽子 考古科学・保存科学ここには誠実にモノに対峙する時間と場があり、そしてそれを咀嚼し栄養にすることができると思います。広く深く思索しつつも楽しくかけがえのない時間を過ごしてください。

コースの声

4年生山下 優介

「先史学」や「考古学」という言葉を聞くと、みなさんが思い出すのは、やはりあの映画でしょうか。帽子をかぶり手には鞭を持つ、考古学者である主人公が、秘宝を求めて世界中を冒険するストーリーは刺激的で、考古学が魅力あふれる学問であるという印象を受けた方は多いでしょう。
私が本コースで学んだこれまでの期間、残念ながら秘宝を追い求めて密林を探検する機会には出会えていません。しかし、モノ(資料)への探求心や情熱は先史学・考古学にとって必要不可欠な要素です。
先史学・考古学の大きな目的の一つに、先史古代の人々の生活を復元するということがあります。遺跡に遺された僅かなモノを、多種多様な方法を用いて綿密に分析することで、研究者は膨大な情報を明らかにします。その情報に基づく理論的な解釈により、古の人々のくらしを再構築していく学問が先史学・考古学です。資料が必要であれば研究者たちは国内外を問わず各地に足を運び、自身の目で確かめます。そのことは先生方の、広範なフィールドでの研究成果が示しています。
 たとえ小さなモノでも、真摯に向き合うことで多くのことを語ってくれます。隠れた真実を解き明かす過程こそ、大冒険にも勝る考古学の魅力と言えるでしょう。