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HOME 学べる内容 史学主専攻 歴史地理学コース

歴史地理学コース

過去の地理を研究する分野で、過去の人間集団の営みを明らかにするという点では歴史学に近い内容を持ちますが、学問の本質論や方法論からは地理学の一分野に位置づけられる、歴史学と地理学の境界領域の学問です。

歴史地理学の特性


上:歴史地理学実習-南房総市-
下:歴史地理学実習-館山市-

歴史地理学は、学問の本質論や方法論からは地理学の一分野に位置づけられますが、過去の人間集団の営みを明らかにするという点では歴史学に近い内容をもつ、地理学と歴史学の境界領域の学問です。歴史地理学では、地域や空間、景観、環境といった地理学で発達してきた基礎概念をふまえて、過去の人間集団が地表面をいかに組織し、生きてきたかを追究します。取り扱うテーマは、都市や村落などの居住空間に関することから、人口、産業、交通などの社会経済的な事象、ならびに宗教、民俗文化など多岐に渡ります。対象とする地域は、日本のみならず、欧米、アジア諸地域に及び、時代は古代から近現代までを扱います。その意味では非常に幅広い分野といえます。研究方法としては、古文書、古記録などの文献資料を活用するとともに、野外での景観観察や聞き取り調査も重視します。特定の地域や時代にとらわれず、歴史学とは違った観点から過去の人間集団の営みを学んでみたい人は、歴史地理学の世界に足を踏み入れてみませんか。

教授[歴史地理学]中西 僚太郎

 

歴史地理学はどんな授業?

歴史地理学概説では、歴史地理学の基本的な見方・考え方を、古代から近代までの日本の事例を中心にして解説します。世界各地の歴史地理についての詳しい内容は、各地域の歴史地理学講義で勉強することになります。ほかに、歴史地理学の各専門分野のこれまでの成果や方法論を学ぶ特講、論文講読を通して研究手法を勉強する演習、フィールドワークの方法を習得する実習などが用意されています。

授業科目の一例

  • 歴史地理学概説
  • 日本歴史地理学講義
  • アジア歴史地理学講義
  • 欧米歴史地理学講義
  • 歴史地理学特講
  • 歴史地理学文献演習
  • 歴史地理学演習
  • 歴史地理学実習

先輩たちの卒業論文

  • 近現代における鉱山町の変容―明延鉱山を中心に―
  • 秩父山地東部における観光化による柑橘栽培地域の変容―埼玉県寄居町風布地区を事例として―
  • 近代の水戸市における観光名所の変容
  • 岐阜県美濃地域における農村舞台の特質―村国座を事例として―
  • 明治期の修学旅行に関する歴史地理学的研究
  • 近現代における秩父地方のイメージの変容

コース担当教員からのメッセージ

教員名研究テーマメッセージ
中西 僚太郎 歴史地理学・近代日本の歴史地理歴史地理学の研究は、室内とフィールドを往復するなかで行われます。歴史地理学を学ぶことによって、デスクワークとフィールドワークの両方の面白さを味わって欲しいと思っています。

コースの声

3年生宮原 脩

史学主専攻の中で、歴史的な営みを対象とする「地理学」である歴史地理学は、特異な存在です。しかし歴史学と地理学をまたにかけるその特異さゆえに、非常に制限のゆるやかな学問領域だと思います。歴史地理学実習では歴史地理学におけるさまざまな研究手法を学ぶことができます。例えばフィールドワーク。実際に現地に赴き、自分の足で歩き、地元の方々に聞き取り調査を行います。さらに古文書や古地図の解読も行います。聞き取り調査で得た情報と古文書・古地図を読み解いた情報をひとつにすることで地域の姿を明らかにする経験は、歴史地理学ならではのものではないでしょうか。座学に留まらない歴史地理学の面白さがここにあります。
 研究領域が広いことも特徴のひとつです。農村でも産業でも宗教でもよい。日本でもアジアでも欧米でもよい。古代から近現代まで、時代も限定されません。先輩方の卒業論文も、近世の古文書や古地図を解読して当時の景観を復元するといった研究もあれば、聞き取り調査を通して地域の産業構造の変化を明らかにする研究もあります。歴史地理学を学ぶことで、広い知識と研究手法を習得したGeneralistとなり、なおかつ歴史地理学それ自体のSpecialistとなることができるのではないでしょうか。