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HOME 学べる内容 言語学主専攻 一般言語学コース

一般言語学コース

言語学の理論的な側面、他のコースでは扱っていない言語の研究、脳波測定を用いた実験言語学の研究に関心のある人をおもな対象としています。

実証的な言語研究を徹底する


上:楔形文字
中:旧約聖書の写本
下:音声の音響分析(サウンド・スペクトログラム)

言語は、人類にとって日常生活に欠くことのできない重要な営みであるにもかかわらず、普段は単に手段としてしか受けとめられていません。しかし、幼児はどうして言葉を喋るようになるのか? 音声や文字、あるいはことばの意味は脳の中でどのように認知されているか? ことばは時間とともにどう変化するのか?...と探求すべき問題は山積しています。
一般言語学コースは、他のコースでは扱わない言語を通して、あるいは対象言語を特定せずに、広く人類一般の言語現象を探求するコースです。ことばの素材としての音声や文字にこだわり、事象関連電位を用いた脳波実験も採り入れながら、実証的な言語研究を徹底するのが特徴です。

教授[セム語学・歴史言語学・実験言語学]池田 潤

 

言語学概論はどんな授業?

●世界にはいくつの言語があるのか。
●それらはどれほど多様なのか。
●なぜこんなに多くの言語があるのか。
●言語が異なっても人は分かり合えるのか。
●そもそも言語とはいったい何なのか。
言語学概論ではこうした素朴な疑問を掘り下げるとともに、どんな言語でも分析できる知識と技術を身に付けます。

授業科目の一例

  • 音声学概論
  • 言語学概論
  • 歴史言語学
  • 記述言語学
  • 一般言語学演習
  • 一般言語学特講
  • 個別言語(ギリシャ語、ヘブル語、アッカド語など)

先輩たちの卒業論文

  • モンゴル語のアクセントに関する実験音声学的考察
  • アイルランド語とヘブライ語の言語復興運動に関する一考察
  • 小倉百人一首競技かるたにおける決まり字の認知について-音響音声学的アプローチ-
  • 書字方向の類型論的研究
  • 現代ヘブライ語のアスペクトについて-日本語との対照-
  • 現代アラム語における定冠詞の発達について
  • 事象関連電位で探る表語文字と表音文字

コース担当教員からのメッセージ

教員名研究テーマメッセージ
池田 潤 セム語学・歴史言語学・実験言語学私はセム系の言語、中でもヘブル語(旧約聖書の原語)とアッカド語(古代メソポタミアを中心に楔形文字で書かれた言語)を研究しています。古代の言語は限られた文献を通して知ることしかできません。そのうえ、正確な発音も分かりませんし、話し手にあれこれ質問することもできません。そのような言語の姿を描き出す方法を日夜探求し、その実践につとめています。

コースの声

卒業生早川 友里恵

「一般言語学」が研究対象とするのは文字通り言語一般。だから開設科目一覧にはヘブライ語やアッカド語など、ちょっと珍しい言語名が並んでいます。
大学に来るまでに英語以外の言語を勉強する機会というのはあまり無いと思います。第二外国語でフランス語やドイツ語などの印欧語を学ぶのもいいけれど、もっと違った、今までに聞いたこともないような言語に挑戦してみてはどうでしょう?全く異なった体系を持つ言語に触れることで、きっと言語に対する視野が広がるはずです。
また一般言語学では「~語」という枠にとらわれない多彩な研究ができるのが特徴です。一口に「言語」といっても、文字と音声とでは全く異なった性質をもっているもの。例えば書き言葉に文法があるように、私たちが普段話している音声言語にも音声言語にしかない法則、いわば「音法」があります。 文字についても様々な種類があります。例えば日本語は上から下への縦書きと左から右への横書きができますが、世界には右から左へ書く言語、改行せずに折り返して書く言語など、書く方向に限っても多種多様です。
これらの多彩なテーマに対して、音声を音響解析したり脳波実験を行ったりと、そのアプローチもまた多彩です。こんなにバラエティに富んだ研究ができるのは筑波の一般言語学ならではだと思います。言葉そのものに興味がある人、ちょっと他人と違った言語を学びたい人、ぜひ一般言語学コースでその好奇心を発揮してください。

【写真】 脳波実験でエレクトロキャップを装着