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HOME 学べる内容 言語学主専攻 日本語学コース

日本語学コース

日本語を世界の諸言語の一つとして捉え、各時代の日本語について、音韻・文法・意味などの多方面から研究します。

日本語についてどれだけ知っていますか?


上:狂言「盆山」より
下:日本語学演習IIIの授業

私たちは、当たり前のように、日本語を話したり、読んだりしています。でも、日本語について、実際にどのくらい知っているのでしょうか? 外国の人に、「女っぽい」と「女らしい」は意味がどう違うのかとか、「京都まで行く/京都に行く/京都へ行く」はどう使い分けるのかなどと聞かれても、なかなか説明することができないでしょう。古文を読んで、昔の日本語は、現在の日本語とずいぶん違うようだと感じていても、それがどのように今の日本語の姿になったのかについては、ほとんど知らないのではないでしょうか。
日本語学では、万葉集や源氏物語といった昔の文学作品の日本語から、今行われている日常の会話まで、すべての日本語が研究対象になります。どんな音で話されるか、どんなきまりに従って文は作られるのか、どう書かれているのか、語の意味はどう変化しているのかなど、さまざまな方面から考えて行きます。なにより、言葉について、ちょっと気にかけてみる、どうしてなのだろうと自分自身で考えてみるといったところから、日本語学が始まります。

教授[日本語学、文法論]矢澤 真人

 

日本語学講読はどんな授業?

1年次には、日本語についての全般的な知識や考え方を修得する概論と、基礎的な文献の読み方を身につける講読の授業が設定されています。講読は、さまざまな時代やジャンルの文献を読み進めます。今年の1年次の講読は、狂言台本を扱い、中・近世の日本語についての知識を得るとともに、文献をより正確に読む訓練をします。読むだけではなく、現行の狂言を見て、その言葉と文献との比較も行います。

授業科目の一例

  • 日本語学概論
  • 日本語文法論
  • 日本語音韻論
  • 日本語学講読
  • 日本語学研究
  • 日本語史
  • 日本語学特講
  • 日本語学演習

先輩たちの卒業論文

  • 一句読を応用した現代日本語の文章分析
  • 序列副詞の位置付けの再検討
  • 条件表現としての「コソ-已然形」-天草版平家物語を中心に-
  • 小説の地の文における動詞の現在形について
  • ラ行音の撥音化の実態及びその要因について
  • サ行変格活用動詞の活用形に関する研究
  • 「すごい」の程度用法の研究
  • 明治期における文末用法「です」について

コース担当教員からのメッセージ

教員名研究テーマメッセージ
大倉 浩 日本語学、日本語史今から約500年前、中世から近世の日本語の姿を、いろいろな資料を駆使して追究しています。また、古文の教科書編集にも参加しているので、もしかしたら皆さんが使っている教科書に私の名前があるかもしれません。
矢澤 真人 文法論、文法教育史、辞書論
那須 昭夫 理論言語学・音韻論言語音の世界には「音の文法」とも呼ぶべき一定の秩序が気づかないうちに作用しています。その特性を探るのが音韻論です。日本語は普段聞き慣れた言語ですが、だからこそ、その音声の中に興味深い秩序を見出したとき、改めて日本語の実相を識る契機が生まれます。
橋本 修 日本語文法論 意味論日本語の文法論・意味論を主な研究領域としています(近年は複文を多く扱っています)。今のところ現代日本語を中心に研究していますが、文法の歴史的変化にも大変興味があり、データを集めているところです。
和氣 愛仁 日本語文法論現代日本語の格の問題が研究歴の出発点ですが、現在では人文情報学、特に文法研究におけるコンピュータの高度な活用ということに強い関心を持って研究を進めています。日本語学演習Iでは、日本語研究におけるコンピュータ利用の基礎を扱います。

コースの声

卒業生松島 絵里奈

私が日本語を学びたいと思ったきっかけは、自分が書いていた文章の中にありました。私は小説を書くことが好きで、日々の中で何気なく書いていましたが、その中で日本語の面白さや疑問を見つけるようになりました。そしてその疑問の中のひとつ「どうして小説の文末に過去形だけでなく現在形を使うことがあるのだろう」を広げ、卒業論文のテーマとしました。
日本語は私たち日本人が自分を表現するための手段であり、日本人の心そのものです。私は日本語学を学んできて、日本語を学ぶということはただ「ことば」について学ぶということではなく、日本語を使う人間のことをより深く知ることだということを実感しました。そしてその「人間」の中には、日本語を使う自分自身も含まれています。自分はどうしてこんな日本語を使うのだろう。その疑問から始まる日本語の研究は、自分自身をより深く知るための研究になっていきます。
日本語学コースでは、語史、音韻、文法など様々な側面から日本語を学ぶことで、自分の興味の持てる分野を見つけ出すことができます。そして、自分が興味を持ったテーマについてどのようにアプローチしていけばよいかを学び、深めていきます。何より日本語学コースには、自分が抱いた日本語の疑問に共感してくれる仲間や、どんな小さな疑問にも親身に耳を傾け、解決へのヒントを与えてくださる先生方がいます。その中で、日本語学に触れてみなければ気づかなかった日本語の面白さや美しさを発見することができます。自分の使うことばに対する小さな疑問から日本語を学び、ことばと自分を見つめる研究をしてみませんか?