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HOME 学べる内容 哲学主専攻 倫理学コース

倫理学コース

哲学史や哲学の方法論に立脚しつつも、特に人と人の間の関係や自己と他者との関係を主軸に、多様なテーマを扱います。

クローン時代の倫理学


上:倫理学コース担当教員、下:キルケゴール

 

倫理学は、人と人との間に生じる関係について学ぶ学問です。歴史的に人間のことをホモ・クワーレンス(悩む人間)と呼んできたのも、人との関係がとても難題だからです。家族、友人、学校、そして社会、国家、世界、地球、さらに過去の先人たちとの関係等々。現代社会では環境、臓器移植、遺伝子組み換え、クローン等々と私たちとの倫理的な関係が根底から問われています。現代社会は倫理的テーマの宝庫です。

倫理学コースは、過去と現代、さらには問題意識のフィールドに応じて、西洋・東洋・日本の各倫理を学べるように授業が設けてあります。若いみなさんのフィーリングに期待します。

 

 

 

倫理学はどんな授業?

倫理学の基本的な問題について、思想史の上から検討を加えながら問題の所在を明らかにし、それが現代の倫理的課題としてどんな意味があるかを考えます。内容は、(1)序、(2)プラトンのイデア論、アリストテレスの幸福倫理、古代倫理と現代倫理、(3)義務論と幸福論のもつ意味-功利主義の再検討、(4)現代倫理の諸問題(科学技術と倫理、生命と倫理、環境と倫理)などから構成されます。

授業科目の一例

  • 倫理学
  • 日本倫理思想史
  • 西洋倫理思想史
  • 東洋倫理思想史
  • 倫理学特講
  • 倫理学演習

先輩たちの卒業論文

  • 生命倫理における「自己」領域の臨界点
  • 共苦の思想-親鸞と利他行-
  • 「三民主義」に見る孫文の西洋理解
  • 本居宣長の「もののあはれ」について
  • 不安の中の実存-キルケゴール『不安の概念』研究-
  • ヤスパースにおける<限界状況>と<直観>

コース担当教員からのメッセージ

教員名研究テーマメッセージ
伊藤 益 日本古代の倫理と論理古代ローマのことわざにfestina lenteということばがあります。「ゆっくり急げ」という意味ですが、このことばをかみしめながら、皆さんとともに学んでゆきたいと思います。
桑原 直己 トマス・アクィナスの倫理思想人文学類の哲学主専攻全体に言えることですが、特に倫理学コースは腰を据え、本格的に倫理思想に対する研究に取り組む学生に適した場です。学生諸君にはスケールの大きな研究・思索を展開されることを期待します。
千葉 建 ドイツ啓蒙期の倫理学倫理学は、自分以外の何者かと関係して生きてゆくことの意味について考える学問です。倫理学をともに学ぶことによって、よりよい関係に気づき、それを築いてゆく力を身につけることができればうれしく思います。

コースの声

卒業生沓掛 大樹

高等学校の倫理や世界史で、ソクラテスやプラトンから始まり、何人もの哲学者の名前やその思想の用語を覚えさせられた経験は、どなたにもあることでしょう。ともすれば彼らの考えというのは分かりにくいばかりで、自分たちの生活に沿ったものには思えないかもしれません。しかしそうした哲学者や思想家たちの考えを、現実の世界や人間関係との結びつきの中で捉えて自分自身のものの見方に活かすことができる、というのが倫理学の面白みではないかと思います。
普段私たちは、自分の外側にある物や事柄にこそ関心を向けがちで、その自分がどのような価値観や思想に基づいて行動しているかには意外と無頓着になりがちです。ですが今自分たちがどのような思想や規範の上に立って生きているかを反省的に問い直していった先にこそ、今後自分たちが行動していくための有効な指針が見出せるのではないでしょうか。倫理学コースでは、先哲の文章を読み解くなどする中で、こうした人間のあり方の根本について深く考えていくことができます。政治経済や地球環境などについてますますの状況悪化が予想される中で、自分がどのような立場をとって生きていくかを見つめ直すためにも、倫理学コースで、思想について知りそして考える喜びに触れてほしいと思います。