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哲学・倫理学コース

哲学・倫理学コースとは?

「生きる」ことは「知る」ことと共に

人間にとって「生きる」ことは「知る」ことと共にありますが、人は、一定の「ものの見方(知り方)」を前提し、特定の「生き方」を選ばざるをえない生き物です。この世界(直)観ないし人生(直)観を反省し、真に自分のものにするところに哲学・倫理学の真骨頂があります。
哲学することの醍醐味は、単に知識を増やすことにあるのではなく、自分が生きるうえで既に前提している原理(常識)を反省し、みずからの責任で再構築することにあります。現代世界の混迷を理解する鍵は、この意味での哲学の不在、人文学の軽視にあると思います。進むべき方向を見定める知性なしに私たちの未来はありません。
しかし、このことは一人でできることではなく、他者との〈対話〉、過去の哲学者との〈対話〉を適切に積み上げることによって可能になります。哲学・倫理学コースでは、教員とコースメンバーが互いに助け合いながら、この「哲学すること」、「倫理学すること」を学んでゆきます。

教授[西洋近世哲学と対話論]檜垣 良成

授業科目の一例
  • 哲学特講
  • 哲学史
  • 哲学演習
  • 倫理学特講
  • 倫理思想史
  • 倫理学演習
授業紹介
「哲学」、「倫理学」はどんな授業?
「哲学」では、近世哲学を中心に、モンテーニュ、デカルト、マルブランシュ、ライプニッツ、ディドロ、カントなど、フランス、ドイツの哲学者が主に取り上げられます。また、ベルクソンなどの現代哲学にも触れられます。 「倫理学」では、古代から現代のさまざまな哲学者たちの道徳に関する思想が検討されます。また、そうした倫理思想を参照しながら、現代の社会的・技術的な諸問題についても批判的に考察されます。

先輩たちの卒業論文

  • プラトンにおける正義と幸福
  • 伝統的懐疑論とデカルトの方法的懐疑
  • カント倫理学における嘘の絶対的禁止の位置づけ
  • ベルクソンにおける客観性の問題
  • 生命倫理における「自己」領域の臨界点
  • 共苦の思想-親鸞と利他行-
  • 不安の中の実存-キルケゴール「不安の概念」研究-
  • ヤスパースにおけると

所属教員紹介

教員名 職階 メッセージ
伊藤 益 伊藤 益Susumu Itoh 教授 日本の思想、文化、歴史、文学に興味のある方は、是非私の授業を受講してください。多少は教養が身につくと思いますよ。
檜垣 良成 檜垣 良成Yoshishige Higaki 教授 身の回りを見ても世界を見ても、真理の探求としての哲学の重要性は増すばかりです。ともに探求しましょう。
津崎 良典 津崎 良典Yoshinori Tsuzaki 准教授 フランス哲学の学びを通じて人間と人間を超えるものへの感嘆(タウマゼイン)を新たにしてほしい。
千葉 建 千葉 建Ken Chiba 講師 倫理学を通じて、「善い人間とは何かを知る」だけではなく、「善い人間になる」手助けができれば嬉しいです。
学類生の声

卒業生 新井 洸樹

哲学を勉強することから自分で哲学することへ転換するのが難しかったですね。12年間の学校生活で染みついた、知識の要領のよい吸収、提示された解法の定着、自分に期待されている「模範解答」を答えること。こうした姿勢に囚われていた間は、哲学について知識があっても、哲学者が真に言いたかったことの欠片も理解できていませんでした。
フィヒテ曰く、「汝自身に注視せよ、これが哲学の第一の要求である」。自分が馴染みすぎて気づかなくなっている考えや振る舞いを明るみに出し、そしてその中でもそれなしには他のことが成立しなくなるような考えや振る舞いを吟味します。こうしたことが哲学に必要であることに気がつくのが遅れて、それまで自分がしていた哲学の勉強とは浮ついたものでした。
自己をよく見ることで自己の根幹の部分が分かると、現代の科学的知識からすると突飛もないような哲学の世界観がむしろその知識以上に的を射ているということが分かります。根幹の部分についての体系的な整理の仕方や論理的に追及された根拠には差があれども、つまり内容は異なっているけれども、各々の哲学者も同様に根幹を向き合って問題にしていたのです。
哲学を学びたいという人の中には、自分のやりたいことが見つからなくて、あるいは自分らしさが分からなくて人生の指針を求める人もいるのでしょう。それを求めるという意味で大学の哲学は期待外れです。しかし、哲学書から引用された(大衆向けの本の)洒落た言葉を指針にしてしまうことがなく、指針の内に生きていることを発見することができるという意味では期待以上でしょう。

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