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宗教学コース

宗教学コースとは?

現代社会から期待されている宗教学

宗教は科学技術の発展によって近い将来、消えてなくなると予想された時代がありましたが、この予想は裏切ら れました。中近東を中心にしたイスラーム復興、アメリカ合衆国におけるキリスト教ファンダメンタリズムの台頭、ロシアや東ヨーロッパの共産主義体制崩壊後のキリスト教再生などに見られるように、宗教は今なお世界の人々の心に生き続けています。一方、宗教は、国際紛争など世界が解決すべき重大な問題とも、また、いわゆるカルトなど私たちを困惑させる身近な問題とも深く関わっています。私たちの平穏な日常の支えになる宗教と様々な問題を引き起こす宗教はどのように繋がるのでしょうか。このように現代社会は多様な宗教現象に翻弄され、宗教に対する適切な理解を強く求めています。そしてこの要求に応じることを最も期待されているのが他ならぬ「宗教学」です。宗教現象の多様性・多面性に応じて、宗教研究には多様なアプローチの仕方があります。本コースでは、方法論や研究対象がそれぞれ異なる三人の教員が、現代世界の宗教状況が突き付ける問題を自分なりに受けて立とうとする学生諸君を多面的にサポートします。

授業紹介
「宗教学」はどんな授業?
宗教を学ぶ上では当たり前にあるように思える「宗教」や「宗教学」ですが、必ずしも自明にあるものとは言えません。この授業では、春学期はreligionに対する訳語としての「宗教」について、語の成立から考えていきます。秋学期は宗教学の主要な学説をたどります。
授業科目の一例
  • 宗教学
  • 宗教哲学
  • 比較思想論
  • 西洋宗教思想史
  • 東洋宗教思想史
  • 宗教学演習

先輩たちの卒業論文

  • ギリシア神話と日本神話の比較研究
  • 後期ウィトゲンシュタインにおける宗教観の考察
  • 西田幾多郎の還相 -〈永遠の今〉に於いて-
  • 親鸞における他宗教・他宗派観
  • 相対主義再考 -プロタゴラス、ヘルダー、ジャイナ教の比較を通して-
  • 現代日本における宗教的物語の構築
  • マイノリティ概念に関する哲学的・宗教学的基礎付け

コース担当教員からのメッセージ

教員名 職階 メッセージ
小野 基 小野 基Motoi Ono 教授 サンスクリット語を学んで、人間の叡智が詰まったインドの古代中世の哲学宗教文献の解読に挑戦してみませんか。
保呂 篤彦 保呂 篤彦ATSUHIKO HORO 教授 西谷啓治曰く。宗教はそれを必要としていない人にこそ必要である。宗教を必要としている人も、必要としていない人も大歓迎です。
土井 裕人 土井 裕人Hiroto Doi 助教 思想を挙げるまでもなく、人間の関わる様々な領域を宗教抜きに理解しようとすることはできません。そこに宗教や宗教学を学ぶ面白さがあります。
学類生の声

卒業生岸 はづき

皆さんは宗教にどのようなイメージをお持ちでしょうか? あまり興味がないという方も多数いると思います。
入学当初の私も宗教学には興味を持っておらず、露語学コースに進もうと考えていました。しかし、外国語を学ぶ過程で様々な国の文化に触れていくうち、その文化の根底にあるのは宗教ではないかと考えるようになりました。そこで私は、ロシア語をツールとして宗教を研究するという選択をしました。
宗教学に限らずどのコースでも、研究対象が国外であれば外書の文献を読むための語学力は必須です。人文学類にはたくさんの留学協定校があるため、私はその制度を利用してロシアとウクライナでの語学留学に挑戦しました。留学当初は現地独特の習慣やネイティブの話すスピードへの適応に苦労しましたが、「郷に入りては郷にしたがえ」。手さぐりでも現地の人々に溶け込もうとするうち、自然と語学力やコミュニケーション能力を伸ばすことができたと思います。この経験は就職活動にも活き、第一志望だったエネルギー企業から内定を頂くことができました。また、現地の宗教状況を自分の目で見るという経験によって、宗教がロシア文化の根底にあるということを実感するとともに、研究にオリジナリティを持たせることができました。
今は言語や海外の文化に興味を持っている方も、宗教という切り口で研究に挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと新たな世界観に出会えると思います。

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